元読者3人からなる「月刊OUT勝手連」が、当時の編集部員やライターなど、雑誌にかかわった方たちへのインタビューを通して、18年にわたる雑誌の歴史を振り返ります。
公開日:2025年11月29日
OUT編集部についてもお聞かせください。担当編集者とはどういう感じだったんですか。
最初は大徳さんが担当だったけど、そのあとはNさん。ほら、細かい漫画の描き方ってあるじゃん。引きの作り方とか、読ませ方…ページの展開があって、タチ落としが対角線につくとか、(視線の誘導として)平行を崩したら、戻って横とか斜めに落っことすと効果があるよとか、そういうのを赤文字を入れて教えてくれたんだよ。「なるほどね」って思いながらやってた。
だから、朱入れが怖いっていうネタがあったじゃん(※'88年7月号の扉ページ。巨大なNさんが「朱入れだ朱入れだ リテークだ!」と言いながら三五郎たちを追い回すというネタ)。あれはNさんに対する愛だね。「大変でございましょう」って思って。
Nさんもそのころ別に漫画誌専門でやってた編集さんではないですよね。すごいな。
うん、大変だったと思うよ。俺みたいに言うことを聞かないやつの担当者でさ。
ケンカしたとかあるんですか。
ケンカはしないよ、言うことを聞かないだけで(笑)。ただ、締め切りは守る。いっぺんも原稿を落としたり遅れたことはない。そういえば、鬼屋の最終回かな。俺、編集部の意向を無視して1ページ増やしてるんだよ。こんなことありえないでしょ。全体のページ組みが変わっちゃうもんな。これはひどい話だと思うけど、クレームは来なかったよ。
みのりの編集部にはね、1回しか行ってないんですよ。意外に狭いじゃんって感じだったな。その時はRIIさん[71]がいた。RIIさんの喋り方がね、俺の学校の塗装技術の教官の喋り方と一緒だなと思った記憶がある。でも榎野彦さん[72]は会ってない。Gさん[73]と、Yさん[74]はいたかな。Lさん[75]にお茶を出してもらった。
そういえば山茶花留依さんから手紙をもらったって、鬼繁に書いてあったと思うんですが、親交があったんですか。
一時ね。絵を描いて送ってるね。
おお、留依さんの絵ももらったんですか?
何かもらった記憶がある。ずいぶん前だなー。
最初から兼業漫画家として、OUTのページのハシラにも「本業は木工職人さんです」って書かれてますが、木工職人として修行しながら漫画を描かれていたんですよね。そのころ周りから何か言われたりはしませんでしたか。
いや、特に。趣味でやってることだから。でもね、榎野彦さんのインタビューにも書いてあったけど、連載やってる途中に、ある大手週刊漫画誌の編集さんから電話がかかってきたことがあった。
「でもな、仕事あるしな」と思って、ごめんねって(断った)。こんなこと言ってもらえる漫画家はなかなかいないと思うんだけど。でも、こっちもしょうがないもんね。そんなことがありましたよ。
それはどういう話だったんですか。
大徳さんから最初にコンタクトがあった時と同じで、「ちょっとお話を伺えませんかね」みたいな感じではあったよ。でも向こうも、こちらが仕事を持ってる人だっていう予備知識はあったから、「そうですか」ってなったけど。
グラッとは来なかったんですか?
グラッとは来たけどね。俺、「今よりも大変になるんでしょ」って思ってさ。
まあ、月刊OUTでやってるよりは、はるかに大変ですよね。週刊誌ですもんね。
だって人柄だって変わっちゃうもの。そしたら、ここにいないかもしれないよ。
そうですね…。あの時そっちに行ってればなって思うことは?
いや、あるけどもさ。この怠け者がそんなに実直にやれたかねと思って。やらなかったっていうことが全てなんだよ、たぶん。(もしやっていたら)きっともっと嫌なことになってると思うよ。
そうならなくてよかったな、と僕は思いますけど、メジャーで見たかったなという気もちょっとします。鬼屋繁盛記も、単行本が出るって確かGさんが書いてました[76]。
えー、そうなの。別にいいのに。
でももちろん出なかったわけですけどね。単行本が出てればよかったなって思います。
絵の話で、さっきトーンの話をされてましたけど、マクソントーンっていうのを久しぶりに聞きました。ちょっと変わった感じのトーンを出してるところだったし、僕もトーンをハガキに貼るのにはお手頃だったので使ってました。
そうなのそうなの。山形市内でトーンを扱ってるところがあんまりなくて、彩画堂ってところぐらいだったんだよ。山形県内のいわゆる同人誌とかを描いてる連中が、原稿用紙とか画材、ペン先とかああいうものを買えるのがそこぐらいしかなかった。あとは八文字屋って本屋さんの文具売り場くらいで、わざわざ行って買うしかなかった。そのあとI.Cトーンってぴらぴらのが出てね。
はい。それからデリータースクリーンなんかも出てきて。宮崎もやっぱり同じような感じで、レトラセットとかとてもじゃないけど買えなかった。
そうそう。だからあの頃はね、トーンをこする、定着させるためのあんな道具は買わないから。爪だよ。爪でやって、爪がピッカピカになる。
摩擦でね。
あとはカッターを割って、割り口のところで雲を削って描く練習もして。
ちょっと力を入れすぎてぐちゃぐちゃになったりする。
そう、ピリって破れたりね。あのへんはもう絵を描くよりも工作に近くなってくるんで、すごく面白かった。
漫画を描いていたのが厚口のケント紙だったので、意外にガシガシとカッターで切れたんだよね。それで間違ったところに重ねて、上から切ってはめ込んで、裏からメンディングテープを貼って、わからねえだろって。だから原稿用紙を裏から見るとすごい有様で、オリジナルの紙が全然ないじゃんみたいなのが結構あって、面白かった。そしたら最近、誰かの生原稿の展示を見たら、けっこう切った貼ったしてあって、みんなやってたんだって思ったな。
右向きの顔が書けないから、裏側に描いて透かして描くなんていうのもあって、感心したり。
それはデジタルになってからすごく楽になった。切り抜いて、反転させて。昔の自分の絵を見ると、顔がどっちかに寄ってるのが多くてね。正面側もなかなかうまく描けてないのがあるから、やっぱり正当なトレーニングをしてない漫画家だなってのがわかる。絵に癖があって一生懸命やってるけど、さらさらって一発でここまでいった感じじゃないなって。だからいま見てるとちょっと痒くなるわ。
鬼繁に載ってましたけど、ロットリングで描かれていたんですね。
そうなの。最初は学校の図面引きで使い慣れてたロットリングで描いてた。コマの枠なんかも、ずいぶん後までカラス口を使わないでロットリングの0.8ミリでやってたな。それで途中からペンに変えた…主線を丸ペンで書いて、陰をロットで入れたりしてた。それから丸ペンを研いで使うっていうのを覚えて、そうすると、研いだ丸ペンの線はロットよりも細い。あと、線の入り抜きがちゃんとつけられるので。
ペンを研ぐ…。そのテクニックは自分で開発したんですか。
うん、砥石はなんぼでもあるし。ペンの先をね、細く薄くするわけだ。6000番ぐらいの砥石で、キュキュって少し引っかかりをなくしてやるとね、すごい細い線が引ける。ただそれがね、印刷に出ないんだよ。これ綺麗に描けたなと思ったけど、そこが印刷でスコンって抜けたりしてね、ダメじゃんって。それからその一生懸命に描いたものが、印刷で黒インクじゃなくて青インクで上がった時があってさ、いやいや、これは勘弁してくれ、黒にしてくれないかって編集部に電話したよ。
それは編集部は聞いてくれたんでしょうか。
うん。その後の印刷はずっと黒じゃないかな。
ペン先を研ぐって、簡単にはできないですよね。ふだん本職で刃物を研いでるからこそっていうのがあると思うんですが。
やっぱりお道具なので、引っかかりがあると気分が悪いわけですよ。鉛筆で描いてるのがいちばん気持ちいい。そこにピグマってミリペンで線入れすると、消しゴムをかけたら主線が薄くなっちゃうんでダメ。で、ホルベインのピグメントインクを使ってずっとやってた。あれ、乾燥が早くて詰まるんだよね。墨汁よりはいいけど。
下描きの鉛筆の線で紙にでこぼこが付いたところに直に墨を、埋める感じで入れていく方が、人間の顔でも身体でも動きでも適度に線が荒れて、描くのにいいような感じがするのね。トレス台を使って下描きの線の上に紙をのっけて一発で墨入れするのは、きれいな絵にはなるけど、あんまり性に合わなくて。だから、鉛筆の線が一発で原稿になりはしまいかと思うんだけど、なかなかならないね。…まあね、沓澤龍一郎[77]じゃないから。
最近は絵は描いてらっしゃるんですか。
最近はね、山形県の総合美術展のイラストレーション部門に一枚描いたよ。見る?
(zoomの画面で見せて)はい、こんな感じです。これ、ボールペンで描いたんだよ。
(一同、感嘆の声「おおー!」。お見せできないのが残念ですが、モノクロで鈍く光るメカが描かれている、非常にソリッドで格好良い作品です)
これを美術展に出して、木工芸の方で知ってる人はびっくりしたんじゃないですか。
どうだろう? やっぱり(モノクロだから)色が訴求しないしさ。でも、洋画の方にもこういうメカメカしい絵を描く人は何人かいたし、これもたぶんありだと思ってね。
本職の木工芸の方では大学の講師もなさってますが、どういったことを教えてらっしゃるんですか。
東北芸術工科大学の美術科の工芸コースで漆芸をやってる生徒さんに、木工の指物(さしもの)[78]を教えるっていうのを、もう20年弱やってるの。今はカリキュラムが変わって、指物の授業は直接的にはないのでお休みしてるんだけど。2年生になってすぐの実習かな。何をするかというと、うちの工房から材料を出して、最低限の持ち道具で、鋸(のこぎり)とか鑿(のみ)とか鉋(かんな)とかを使って、自分が図面を引いた漆塗りの下地になる箱を手で自分で作る。そういう手道具を使って木を切って箱を作ったことのない人に、一から教える。すごく楽しい。
この歳になると、手鉋と手鋸と鑿を使って、材料を調整して箱を作るなんてことはほとんどやらないよ。機械があるんだから。それでもやっぱり指導して見せなきゃならないから、俺も練習したさ。
今って左利きの人が多いので、左手で鉋をかけたり、鋸を引いたりっていうシーンもあるわけ。それもやってみせなきゃならない。内部感覚って指導ができないんだ。子供じゃないからさ、上から鉋を持って、「この角度だぞ、こうやってやるんだぞ」っていうのはあんまり効果がないので、「こうやって持ってみな、この角度で当ててみな」ってやって見せて、「この通りにやってごらん」てやらないとダメなのね。面白いのはね、人に物を教えると、やっぱり知識が定着するんだよ。それは思った。
指物の世界と、絵の世界と、通じるところはあるんですかね。
平面か立体かの差だね。平面で線をダーッと描いていく、線を重ねて絵にしていくんだけど、立体物も同じさ。材料を持ってきて、これをこうやって、こう組み立てて、格好にしていく…っていう考え方はほとんど同じ。後ろから見てると絵を描いてるんだか物を作ってんだか、たぶんわからないと思う。
へえ、背中は一緒なんですか。
そうだね。一緒だと思うよ。
それは面白いですね。イメージを定着させていくっていうことなんですね。
そうそう。だから作品も…大型のもそうだけど、特にちっちゃい作品なんかは、木でやる落描きだと思ってるから。まず作る前に図面なんかは描かないので。
図面を描かないんですか?
描かない。だから、これを作りたいなって思って、材料を何枚か持ってくるでしょ。材料って言っても何でもいいわけじゃなくて、なるべく素性の似た材料を集めるわけだ。それが、例えば45センチ掛ける15、6センチの板が3枚、厚みが…そうだな、三分、9ミリ弱ぐらいのやつが3枚ぐらいしかないと。どうしようかなって考えて、あまり背が低くても面白くないから、中の箱は二段重ねぐらいにすると、底板がまず2枚、それにかぶせる天板が1枚、だいたい同じ大きさのが3枚いる。この材料から木目のいいところを含めて3枚取って、あと蓋になる4枚の板を取りたいよね。
それから内側の箱になる4枚に底板2枚を入れて、途中で切り離して、あとで二段重ねにするよね。その二段重ねの箱がパチンってはまる部分…袴っていうんだけど、それを作る細い棒も4本いる。あと、いちばん下、出来上がりの時につける、これも袴っていうんだけど、いちばん下の袴も4本分いる。
…ってやって、15個くらいのパーツができればいいやって、その3枚の板から15の部品を出す。それを今の仕事だと表面に細かい削りを入れたりするから、ちょっと角が落ちた仕組みになるんで、それも考えて緩みをつけなくちゃならない。だから、いわゆる物あたり(※図面ではなくて実物を突き合わせて寸法を取ること)でやっていくしかない。計算が得意じゃないからさ、今ここに出てきた寸法に何ミリ足して…ってやる。そうすると、なんとなく手加減のいい感じの緩みのついた箱が出来上がったりするわけよ。それを最初から何ミリかける何ミリの箱を作って…ってやっても、大体うまくいかないもんね。
へえー、そうなんですか。
それは俺の手癖ではあるんだけど。だからなかなかね、人に教えるときにたいへん。
(周りを見回して)なにか作品ないかね。おー、物があった。
(zoomの画面に、美しい八角形の小箱を映す。 こちらの画像の作品 とは違いますが形は似ています)
黒柿[79]で八角、木象嵌[80]だよ。俺が図面なしで作った方だ。それで二段重ねっていう、馬鹿馬鹿しいものを作るわけです。
(一同、また感嘆の声)
いやー、すごいですね。この細工が。
これが二個ある。黒いか赤いか、ちょっとずつ違うっていうね。こんなのをちょこちょこと作っておりますんで、よろしかったらみなさんどうぞ。
それは二個組で作ろうって最初から決めて作ったんですか。
違う違う。まずこの部分(細工がある側面の板)、木象嵌っていうんだけど、これがあったの。この作った木象嵌を有効に使いたいな。ってことは、ここの側面の一辺の寸法が決まる。これを四角にするか。四角にしちゃったら細い箱になっちゃうから、これを使うなら八角形だろうな。八角にすれば上から見た寸法が決まるでしょ。高さもあるから、中が一段だと変で、二段にしたい。そうするとこういう箱がひとりでに出来上がる。
最初にこの側面のパーツがあって、そこからモノ全体ができていったんですね。
そう。落描きって言ったでしょ。落描きって最初は何か変な部品みたいなものからごしょごしょって描くじゃん。これもったいないから、なんか絵にならねえかなって、陰影をつけて立体化して、何かの部品みたいって、わーっと全体が出来ていく、寺田克也のラクガキング[81]みたいになってくわけだ。それを伝統工芸に持ってくるとこうなるわけ。笑いましょ?
寺田克也さんと言えば、ちょっと戻りますが、さっき『スターログ』の話が出ましたよね。僕、寺田克也さんがトークしながら落書きするイベントに行ったんですが、その時に同じ話をしてらっしゃって。つまり自分は『スターログ』が好きで、そこからメビウスとかさっき名前が出たような人たちの絵が好きになって、そうすると筋肉の方に行くんだと。それで、高校生の頃にボディービルの雑誌とかを買って、筋肉を研究していたと。で、アーノルド・シュワルツェネッガー[82]はいいよね、みたいな、そういう話だったんですが。
同じ同じ。だからフラゼッタに行って、『スターログ』を読んだ後に『マッスル・アンド・フィットネス』[83]に行くんだ。そのあとさらに進んでドリアン・イエーツ[84]に行くんだね。シュワルツェネッガーよりもっとでかい、気持ちの悪い筋肉の化け物みたいなのがいるんだよ。こうなってくると、「あ、すげえ」を通り越して、人間って部品の塊だなって思うわけ。
ほら、『刃牙』[85]で、背中に鬼がいるとかいうのがあったじゃん。あの、人間の背中の筋肉のつき方を分類した人がいて、8通りぐらいなんだってね。そのぐらいに分類されるんだって。それから腹直筋が綺麗にシックスパックになる人と、ちょっとずつズレる人、エイトパックになる人がいる、とか…。
で、絵を描く過程でそれも足してくと面白いんじゃないのっていうことになる。だからいかにへんてこりんな話を頭に詰めとくかが問題になってきて、それを出すか出さないか、という話だ。普通の勉強は全然頭に入らないけど、こういう何の得にもならないことはなんぼでも頭に入るからさ。
でも、そういう高校生って、やっぱり珍しいんじゃないでしょうか。
まあだから、絵を描いてる人の割合いなんてそんなものじゃないのかね。寺田克也って俺と同い年なんだよ。だから、モノになってるかなってないかの差だと思うんでね。ま、こちらは伝統工芸の方で細々とやらせていただいてますので、どうかひとつ(笑)。
日本各地にそういう人たちがポツポツといたっていうことですかね。
ね、面白いでしょ。根っこが同じだけど、芽が出てる方向が違うっていうね。
このインタビューを読んでくださっている方にも、お話に出てきたような作品を見ていただきたいですね。
俺の作品はね、日本工芸会っていうウェブサイトがあって、そこに画像で出てるので、機会があったら見てちょうだい。俺の名前で追っかけていくと過去何年か分の作品があるはずなので。それを見てみると面白いかもよ。鬼屋みたいな箱だって思うから。
おお。これは名前を出させてもらってもいいですか。
うん、いいよ。工芸会のところに行って調べて、見てみてちょうだい。
(了)
(→ その4(付録)につづく)[71] RII : 月刊OUT編集部員。アニメ記事や投稿コーナー『投稿時代』『ファンサイクロペディア』などを担当した。詳しくは当サイトの榎野彦さんインタビューをご覧ください。
[72] 榎野彦 : 月刊OUTライター、のちに鷹見一幸として作家に。同じく当サイトの榎野彦さんインタビューをご覧ください。
[73] G : 月刊OUT編集部員。映画コーナーや投稿コーナー「投稿時代」などを担当。強烈な個性に影響を受けた読者も多い。掲載謝礼の封筒の書き文字がでかかった。
[74] Y : 月刊OUT五代目編集長。
[75] L : 月刊OUT編集部員。OUTきっての才女と呼ばれた。編集部見学に行き、Lさんにお茶を出してもらった読者は多い。
[76] 単行本が出る : ’89年1月号、投稿時代「鬼屋繁盛記は単行本で出す予定ですーと言っても、もう誰も信じちゃくんなかったりして。」(G)
[77] 沓澤龍一郎 : イラストレーター・漫画家。鉛筆による極めて緻密な画風で知られる。
[78] 指物 : 釘などを使わずに、木と木を組み合わせて作られた家具・建具・調度品などの総称、また、その技法。
[79] 黒柿 : 柿の木の心材が黒色または黒褐色になった、非常に希少な高級木材。樹齢数百年の古木にしか現れず、墨絵のような独特で美しい模様が特徴。乾燥や加工が難しく、茶道具・工芸品・家具などの高級品に用いられる。
[80] 木象嵌 : 色や木目の異なる木材を精密に組み合わせて絵や模様を作り出す木工技術。
[81] 寺田克也 : イラストレーター・漫画家。代表作に漫画『西遊奇伝 大猿王』ほか、ゲームやアニメのキャラクターデザインも手がける。圧倒的な画力の落描きも有名で、「ラクガキング」と呼ばれる。
[82] アーノルド・シュワルツェネッガー : 俳優・ボディビルダー・政治家。『ターミネーター』などの映画やのちにカリフォルニア州知事になったことでも有名だが、'70年代から世界的に著名なボディビルダーであった。
[83] マッスル・アンド・フィットネス : アメリカ発のフィットネス専門誌。日本版の創刊は'84年、2020年に休刊。
[84] ドリアン・イエーツ : イギリスのプロボディビルダー。特に背中の筋肉が有名。
[85] 刃牙シリーズ : 週刊少年チャンピオンに連載された、板垣恵介による格闘漫画シリーズ。主人公・範馬刃牙(バキ)の父親の勇次郎が本気を出した際に背中で盛り上がった筋肉が、憤怒の形相を浮かべた鬼の貌(かお)に見える、という描写がある。